top of page

家を建ててくれた大工さんが引退しました。これから家の修理は、誰に頼めばいいですか?

執筆者の写真: 株式会社匠連建築
株式会社匠連建築
5 日前
読了時間: 5分

雪が降る前のこの時期は、家のことを考える機会が増えます。そんなとき、ふと気づく方がいます。この家を建ててくれた大工さんは、もう引退されたのだった、と。


地元の大工さんに建ててもらった家は、山形には数多くあります。ただ、建てた本人がいなくなったあと、家のことを誰に相談すればいいのかは、意外と誰も教えてくれません。この記事では、同じ悩みを持つ方に向けて、大工の目線でお答えします。


住宅地の写真
建てた大工さんが引退したあとも、家は暮らしの中にあり続けます



建ててもらった大工さんが引退したら、家の修理はどこに頼めばいいですか?


家の状態を見て、直す・直さないを一緒に考えてくれる大工に頼むのがおすすめです。ハウスメーカーや便利屋ではなく、現場を見て判断できる人を選ぶのが、後悔しにくい頼み方です。


家を建てた大工さんは、その家の癖を知っています。どこに柱が通っていて、どの部屋がどう増築されたのか。その知識は、修理のときに大きな力になります。


その大工さんがいなくなると、修理の相談先が見つからなくなります。ネットで調べても、広告ばかりが出てきて、どこが信頼できるのかもわかりにくい。そのため、不具合を感じても、何年も放置してしまう方が少なくありません。



図面や施工の記録が残っていなくても、見てもらえますか?


見てもらえます。図面がなくても、大工は実際の柱や梁、床下や小屋裏の状態を見て、家の造りを読み取ります。


昔の家は、図面がきちんと残っていないことのほうが多いです。大工さんの頭の中にだけ記録があった、というお宅も珍しくありません。


それでも、家そのものが記録になっています。柱の太さや並び方、梁のかかり方、床下の組み方を見れば、どんな考え方で建てられた家なのかが、ある程度わかります。増築された部分は、継ぎ目の様子で見分けがつきます。


現場で見てきた中でも、図面がなくて困ったことは、実はそれほど多くありません。むしろ、あとから足された配管や配線が、どこにどう通っているかを探すほうが、時間がかかります。




あとを引き継いで見る大工とは、どういう存在ですか?


建てた大工に代わって、その家の状態を見続け、必要な手入れを一緒に考える役割のことです。家を建て替えさせるのではなく、今ある家を長く使うことを前提に動きます。


私たちは、これを二代目大工のような役割だと考えています。先代の大工から引き継いだという意味ではありません。地域に残る家のあとを引き継いで、見守っていく。そういう立ち位置のことです。


大切なのは、前の大工さんの仕事に敬意を払うことです。昔の家には、その時代の工夫と知恵が詰まっています。それを否定せず、いまの暮らしに合わせて手を入れる。直すところと、そのまま残すところを、一緒に決めていきます。


なお、前の大工さんが付けていた保証を、そのまま引き継げるわけではありません。ただ、これから先の手入れについては、状態を見たうえで責任を持ってお答えします。


晴れた日の外で背中を見せる大工
図面がなくても、柱と梁が家の造りを教えてくれます



ハウスメーカーや便利屋ではなく、大工に頼むと何が違いますか?


大工は、家の構造を見て、直すべき部分と今のままでよい部分を判断できます。営業担当を挟まず、現場を見た人が直接お答えするので、話が正確に伝わりやすいです。


建ててもらった大工さんがいなくなると、次に思い浮かぶのは、ハウスメーカーや、何でも引き受ける便利屋さんかもしれません。どちらも、うまく使えば便利です。ただ、築年数の経った家では、少し相性が悪いこともあります。


たとえば、床が沈むと相談したとき。その部分を直すだけの対応では、床下の湿気や、土台の傷みという原因が残ってしまうことがあります。大工は、沈んでいる床だけでなく、その下で何が起きているかまで見ます。


また、どこまで直すかの判断も、大工のほうが柔軟です。全部を新しくするのではなく、傷んだ部分だけ直す。まだ使える部分は、そのまま残す。こうした判断ができるのは、木と家の構造を、手で触ってきた人間だからです。




最初に相談するとき、何を伝えればいいですか?


細かい説明は要りません。気になっている場所と、いつ頃から気になり始めたかが伝われば、それで十分です。


専門的な言葉を使う必要はありません。「冬になると、あの戸が閉まりにくい」「廊下の一か所だけ、歩くと沈む感じがする」。それだけでも、大工は十分に手がかりにします。


もし、建てた大工さんの名前や、建てた年がわかれば、それも教えてください。同じ地域の大工さんなら、当時の建て方の傾向がわかることもあります。わからなければ、それでも問題ありません。


相談したからといって、工事をおすすめするわけではありません。見た結果、今のままで問題ないと判断すれば、正直にそうお伝えします。




写真だけで、どこまでわかりますか?


家の外観、気になる場所、できれば床下や小屋裏の点検口の中を撮っていただければ、大まかな状態の見立てはお伝えできます。細かい判断が必要なときは、現場に伺ってからになります。


LINEで写真を送っていただく形なら、離れた場所からでも相談できます。ご実家の家が山形にあって、ご自身は県外に住んでいる、という方も増えています。そうした場合も、お気軽にお送りください。


写真で全部がわかるとは、思っていません。ただ、まず写真で状態を知り、現場に行くかどうかを一緒に決める。この順番のほうが、お互いに負担が少なくて済みます。


初雪の前のこの時期に、家の状態を一度見ておくと、冬を迎える気持ちが変わります。




家の修理の相談先について、よくいただくご質問


Q. 建てた大工さんの名前も、年もわかりません。それでも相談できますか?

A. 問題ありません。家そのものを見れば、造りや傷みの状態はわかります。わかる範囲のことだけ、教えてください。


Q. 増築や改築を繰り返した家でも、見てもらえますか?

A. 見られます。増築した部分は継ぎ目で見分けがつきます。そのうえで、どこが弱点になりやすいかをお伝えします。


Q. 築年数がかなり古い家でも、手を入れる意味はありますか?

A. 状態によりますが、手を入れて長く住み続けられる家は、たくさんあります。直すべきか、別の選択肢がよいかも含めて、一緒に考えます。


LINEで家の写真を送って相談するイメージ
家の写真を一枚、送るだけで構いません



コメント


© 株式会社匠連建築

bottom of page